失敗から大逆転するには

いよいよクリスマスライブの日。

それぞれが1部と2部に1曲ずつ歌うことになっていました。

私の順番がやってきて、1曲目。

大失敗。普段の練習よりも声が出ない。

この日のためにこれまで練習してきたのに。

緊張して肩と喉に力が入ってしまった、発声練習が十分でなかったなど、いろんな失敗の原因を

考えて、落ち込みました。

こんな歌を聞かされたお客さんは嫌だろうな、そう思うとますます落ち込みました。

 

でも、まだ2部に1曲残っています。

今、この瞬間にできることを考えました。

ストレッチをしてみる、喉をもっと開けてみるなど、技術的なことがいろいろと

思い浮かんできました。それをとにかく全部やってみる。

そして、何よりも「楽しそうに」歌おうと決めました。

 

いよいよ私の2曲目。

「楽しそうに」歌うと決めて臨んだ2曲目は、大成功でした。

必ずしも声が思うように出たわけではありません。

それでもたくさんの拍手と良かったよ、素晴らしかったよの声を頂きました。

 

一度大失敗をした後、なぜ2度目はうまくいったのでしょう?

技術的なことではないことは確かです。

一度失敗をして、落ち込んで、そのまま2度目も失敗する場合と、今回のように

一度目に失敗して落ち込んでも、2度目に大逆転できる場合があります。

その違いはどこからくるのでしょう?

 

失敗をすると、意識はまず自分に向かいます。

自分の良くないところが浮き彫りになり、自分を責めて落ち込みます。

問題は、その後です。

今回の場合、とことん落ち込んでから、お客さんに楽しんでもらうにはどうすればいいのだろう、

と考えました。そして、お客さんから見て「楽しそうに」歌うと決めたのです。

そう、視点が、「私」から「あなた」に変わっているのです。

 

失敗した時の自分は、ツッコミどころ満載です。

失敗の原因は、自分の中にいくらでも見つけられます。

ほおっておくとどこまでも落ち込んでいけます。

また、意識が自分に向いたまま、技術的なことに失敗の原因を求めると、今この瞬間に

劇的に改善できることはほとんどないでしょう。

つまり、失敗した時に、自分に意識を向けたままだと、大逆転は難しいのです。

 

失敗して、とことん落ち込んだら、今この瞬間にできることは、

「私」から「あなた」に視点を移すこと。

「あなた」に楽しんでもらうためには、「あなた」に喜んでもらうためには、どうすればいいか

を考えるのです。

 

もし、あなたが、大失敗をして立ち直れないと思っているなら、

もし、あなたが、ミスをして落ち込んでいるのなら、

もし、あなたが、うまくいかないと悩んでいるなら、

 

一度、視点を「私」から「あなた」に変えてみて下さい。

 

きっと、大逆転がねらえるはずです。

 

 

 

変わらずに好きなもの

老朽化した実家の倉庫を替えることになり、今日は、両親が倉庫の整理を始めたと

電話がありました。

整理をしていると、私と弟の小学校の時の200字帳を見つけたと言って、笑いながら

いくつかの作文を読んでくれました。

その中で、あれ!?と思ったのが「音楽」という作文です。

気恥ずかしいですが、少し書かせて下さい。

 

「音楽」

今日、お母さんに怒られた。

私は少しムッとして聞いていた。

説教が終わったので、ピアノを弾きに行った。

そのときお母さんが、私の名前を呼んだ。

私は「はい」ととても低い声で言った。そしたらまた怒られた。

私はまたまたムスっとした。

ピアノを弾いていたらとてもいい気分になった。

ムスっとしていたのが次第に良くなっていた。

私の心を柔らかくしてくれるのが音楽だ。

 

すっかり忘れていましたが、どうやら私は、母にしかられては、ピアノに癒しを求めていた

幼少時代を過ごしていたようです(笑)。

 

先日、師から「音楽をしていましたか?」と尋ねられた時に、初めて、これまでの音楽と

自分との関係を振り返り、音楽が常に自分のそばにあったこと、いかに音楽が自分にとって

大事だったかに気づきました。

そこへ今回の200字帳の出現です。

小学生の頃から、私のムスっ(笑)とした心を音楽が癒してくれていたことを知り、

いかに自分が音楽が好きなのかに、初めて、気づきました。

 

自分の好きなもののことくらい自分でわかっていそうなものですが、いつの間にか

見失っていたりするのですね。

 

もし、あなたが、私の好きなものって何だろう?とわからずにいるなら、

もし、あなたが、私のしたいことって何だろう?と探しているなら、

もし、あなたが、私の取柄って何だろう?と迷っているなら、

この年末の時期、倉庫を片づけて、小学校の頃の作文帳やアルバムを探してみませんか?

 

その時とても好きだったことに、今も変わらずワクワクする自分の気持ちを発見し、

あなたの2017年をあなたの好きなことがますます輝かせてくれるようになるでしょう。

 

 

少しの立ち止まる時間をとることによって

先日、いつも元気な同僚が、あまり元気がない朝がありました。

彼女には10ヶ月になる男の子がいて、先日から彼女も赤ちゃんも風邪気味だということは

知っていたので、具合を聞きました。

すると、疲れきった様子で、家庭崩壊しそうです!と、なにやら尋常ではない様子。

聞くと、離乳食が進まないため、ミルクをあげていると、保育士さんからミルクの量を

減らしてくださいと厳しく注意されるとのこと。

なので、夜に泣いてもあげないでいると、一向に泣き止んでくれないために、睡眠不足になり、

しかも保育士の先生からは、まだ減らしてくださいと言われ続けるので、追い詰められた

気分になって参っているとのことでした。

 

たくさんいる保育士さんの中でもベテランのその方に担当してもらえてよかったなと

思っていたそうですが、赤ちゃんにも個人差があるはずなのに、何を言っても断定的に

言われることが辛いと。

 

初めての赤ちゃんで、大変ながらも、先日まで子育てを楽しんでいました。

離乳食が遅れていて気にしているのはお母さん。

そのお母さんを追い詰めてしまっては元も子もありません。

いつの間にか知識に頼り、目の前のお母さんが見えなくなってしまったのかもしれません。

 

私が密かにファンになっている介護士のOさんは、「介護職は、”正論”という武器を捨てる」

そしてそれが相手の心に寄り添うことにつながる、と言われました。深い言葉です。

 

今回の保育士さんにも、「”正論”という武器を捨てる」がまさに当てはまるのではないでしょうか。

正しい時期に正しい離乳食を進める、というのが正論でしょう。

保育士さんは、この正論をもってお母さんに接しました。

するとお母さんは、たちまちに心を閉ざし、毎日のミルクの記録に偽りの数字を書こうかとまで

考えるようになりました。

楽しんでいた子育てが家庭崩壊しそうだと思うようになりました。

 

もし、あなたが、自分の方法が一番正しいと思っているとき、

もし、あなたが、自分の知識に自信をもっているとき、

もし、あなたが、自分が一番相手のことを思っていると自信があるとき、

一度「”正論”という武器を捨てる」、を思い出してみて下さい。

あなたが一番正しいと思っている方法、知識が、相手の心に寄り添い、相手の笑顔を

引き出すものなのか。

「”正論”という武器を捨てる」を思い出し、少し立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。

 

この「”正論”という武器を捨てる」を思い出す少しの時間を取ることによって、

あなたの知識と自信は、自分だけのものではなく、人から求められるものとなり、

揺るぎないものとなるでしょう。

 

 

 

よく笑いよく食べる

昨日からある問題の解決策を求められ、これで関係者全員にとって一番公平に解決できるという

策を持って臨んだミーティングで、快諾が得られず、しかもこちらに火の粉が飛んできた!

 

思ってもいなかったミーティングの結果に、脱力して部屋に帰ってくると、同僚が何かを察してか

「今日はお昼に公園に行って食べませんか」とのお誘い。

一も二もなく「行く!」と答え、完全防備で寒風吹く公園へ。

冷たい澄んだ空気の中、雲ひとつない青空とコスモス畑のもとで食べるお弁当は、とても美味しく、

心身をリフレッシュさせてくれました。

と、思っていたのは私だけで、寒がりの2人は途中から手がかじかんで、手袋をしながら

お弁当を食べ「今日外で食べるのは間違っていたかも。。」と笑いながら後悔。

それでも、よく笑いよく食べ、オフィスに戻る頃には、すっかり充電完了。

 

もし、あなたが落ち込んでいたり、悩みごとがあったり、エネルギーレベルが下がっていると

感じていたら、外に出て、自然のもとでよく笑いよく食べてみませんか?

この季節、少しためらうかもしれませんが、少し寒いくらいが、より一層あなたを

リフレッシュさせてくれます。

そしてよく笑い、よく食べる。

するといつの間にか、あなたのエネルギーレベルは、MAXに充電されていることでしょう。

 

 

 

どちらが大変か?

 あなたは、大変なこと、難しいこと、厄介なことって、どんな基準であなたが判断しているのか

ご存知ですか?

 

先日、大事なものを落としたかもしれない!大きな冷や汗をかきました。

大事なものとは、カードキー。

もしもなくしていたら、一大事です。

ちょうど時を同じくして、急ぎでかつ複雑な仕事が降ってきていました。

仕事が降ってきたときには、ちょっと大変だなと思っていたのですが、

今はそのことよりも、気持ち的にはカードキーのことが気になって集中力が削がれてしまい、

どうしてこんなときに、という思いが募ります。

 

幸いカードキーは、私のお財布の後ろのポケットから出てくるのですが、ここで、興味深いのは、

急ぎの複雑な仕事が降ってきたときは、大変だと思っていたものが、それよりも心配なことが

出てきたおかげで、急ぎの複雑な仕事はなんてことないと感じているのです。

カードキーが無事見つかった喜びも手伝って、急ぎの複雑な仕事は、スムーズに片付いて

いきました。

 

物事の大変か大変でないかを判断するのは、どちらが大変か、という「比較」によるところが

大きい。

つまり、あなたが今大変だと感じていることは、実はそんなに大変じゃないかもしれないのに、

自分で大変だと感じてハードルを高くしている可能性大なのです。

もったいないと思いませんか?

 

もし、あなたがこの仕事大変だなと感じているなら、

もし、あなたがこの問題難しいなと感じているなら、

もし、あなたがこれをするのは厄介だなと感じているなら、

 

「大変だ」「難しい」「厄介だ」という感覚は、「比較」からきていることを

思い出してみてください。

 

何と比較して自分は「大変だ」「難しい」「厄介だ」と思っているのか。

 

もしかすると、私はこんなことで大変だと思ってしまうくらい、恵まれているんだと

気づくかもしれません。

 

そして、「簡単だ」と 思うことから、始めてみてはいかがでしょうか。

 

簡単だと思ってやってみると、思っていたよりも簡単にできてしまうことが

いかに多いかということに気付くでしょう。

  

「試されている」という 視点

もし、あなたが、無理難題を言うお客さんの要求に困っていたり、ごり押しを言う上司の指示や

ダメ出しばかりで悩んでいるなら、今日お伝えする一つの視点があなたの未来を変える

かもしれません。

 

お客さんに満足してもらいたくて、いろんなアイデアを持って行っても、ますます

いろんな注文が返ってくる、何度書類を提出しても、ダメ出しと共に突き返される、

そういう状況になったら、つい相手はあなたを困らせようとしている、

と思ってしまっていませんか?

でも、上司もお客さんもあなたを困らせようとしているのではないのです。

より良いサービスを得るため、より良い成果を得るために、あなたを試しているのです。

そんなの当然でしょ、って呟いているあなたの声が聞こえてきそうですね。

 

お客さんや上司の目的はわかっているのに、つい自分の感情で解釈してしまう。

相手が同じ反応をしていても、あなたの解釈で、相手が私を「困らせようとしている」

と思うのと、私を「試そうとしている」 と思うのでは、結果は全く異なってきます。

相手が私を困らせようとしていると思えば、何をしても無駄だと感じるでしょう。

でも、相手が私を試していると思えば、俄然やる気が出てきませんか?

 

もし、あなたが、今 お客さんに要求されている難題で頭を抱えているなら、

もし、あなたが、今 上司にダメ出しばかりされているとしたら、

もし、あなたが、今 立ち止まっているとしたら、

 

あなたの感情で解釈するのを止めて、「試されているんだ」という視点を取り入れてみては

いかがでしょうか。

 

「試されている」視点を持つことによって、あなたが手にする未来は大きく変わってきます。

 

 

 

 

 

 

 

三日坊主の脱し方 その2 ― 1日目のあなたを記録する

昨日は、「三日坊主の脱し方」と題して、「仲間を見つけること」を一つの攻略法として

お伝えしました。

今日は、もう一つの「三日坊主の脱し方」です。

 

もし、あなたが、何か新しいことを始めても、「やっぱり三日坊主で、続かない」とか、

「モチベーションをキープするのが難しい」とか、「つい、いつもの日常に

流されてしまう」と感じているなら、是非、始めた時の「1日目のあなたを記録」して

おきましょう。

なぜって?

 

あなたが新しいことを始めたとき、それまで、それはあなたの生活にはなかったはずです。

つまり、あなたは、あまり、もしくは全く、そのことができていなかったはずです。

それをあなたは、新しく自分の生活に取り入れ、2日目、3日目と続けている。

1日目と2日目のあなたを比べると、全然違う。あなたは、各段進化しています。

1日目と3日目のあなたを比べると、あなたはもっと進化しています。

これはまぎれもない事実です。

それなのに、大きな目標を掲げて始めた新しいこと。

人は欲張りだから、3日目で既に大きな目標に対する成果を見ようとします。

当然、まだ大きな目標には全然手が届きません。

大きな目標と比べて成果の出ていないことが、あなたのやる気を削いでいくのです。

でも、成果が見えないのは当然です。なんといっても3日目ですから。

それでも、あなたのやる気は削がれてしまうのです。

 

そこで、続けようとするあなたを後押しするのが、1日目のあなたの記録。

比べるのは、あなたの大きな目標とではなく、1日目のあなたと比べるのです。

1日目より2日目の方が、早くできた、2日目より3日目の方がもっと早くできた、と自分の

小さな進化を認めることが、あなたに小さな達成感を与え続けます。

それがひいては、続けようとするあなたを後押しし続けてくれるのです。

 

あなた自身が、自分の日々の小さな進化を認めること。

そのためには、「1日目のあなたを記録する」こと。

 

さて、今日のあなたは、昨日のあなたよりどれだけ進化しているか、言えますか?