彼女の公園のベンチ

 

今日、お父さんが初めて日本に来た中国人のインターンの女の子が

昨日、お父さんを空港まで見送ったと

晴れ晴れとした顔で報告しにきてくれました。

 

彼女は、現在、中国で大学院生をしていますが、

私たちの機関に来るまでは、地元の研究機関で

副所長を務めていた経歴を持ちます。

つまり、前職では、自分がインターンの子たちを育成する立場。

 

彼女のお父さんにしてみれば、なぜ、前職を捨ててまで

彼女がインターンとして日本に来たのか、

それが理解できずに、いつも怒っていたそうです。

 

今回、日本に来て、彼女がこの職場に残りたいと思って

どれだけ頑張っているかを知ってもらい、

職場を見てもらったら、

ようやく理解してくれたんです、と

笑顔で話してくれました。

 

インターンシップも3か月目に入り、

ようやく自分のやっていることに

自信が持てるようになってきたという彼女。

 

心配していたお父さんにも

安心してもらうことができて、

ほっとした様子。

 

先日、悩みを聞いたときとは違い、

希望に目を輝かせて笑った笑顔は、

とても素敵でした。

 

インターンとして、私たちのオフィスに来た当初、

自信がなくて、よくオフィスの裏の公園のベンチで

物思いにふけっていたという彼女。

自分のお気に入りの椅子があるから見せたいと。

 

公園のベンチに自分の名前をつけるなんて、彼女らしい。

 

でも、そのベンチと共に過ごした時間があって、

今の彼女の笑顔がある。

 

近々、彼女の名前がついた椅子で、

一緒にランチをするのを楽しみにしています。