同僚であり友人であり

 

「あなたが友人でいてくれて、私はLuckyだわ」

 

私が、今の職場に入ったときからのナイロビにいるケニア人の

同僚であり友人。

 

そろそろ私の論文の提出の頃だと知っていて

今日、メッセージをくれた。

 

時々、仕事以外でメッセージをくれる。

 

私が、入って間もない右も左もわからない頃、

よく本部の同僚たちにメールや電話をして、

アドバイスをもらっていた。

 

緊急に必要な情報や資料を本部の同僚にお願いすると

二つ返事で、

「OK. 10分後に送るから」とか

「No problem. 午前中に送るから」って

言ってくれたのに、待てど暮らせど、

資料は来なくて、結局翌日も来ない、なんてことは

よくあった。

 

そんな中で、友人の書いてくれるメールには、必要な情報は

全て含まれていた。

そして、いつも、ひとつひとつ丁寧に説明をしてくれた。

 

めったに電話で話すことはなかったけど、

言葉少なに、静かに話す友人の言葉には、

確かなものがありました。

 

友人のメールからは、言葉の重みと落ち着き、

そしてなぜか、気品が感じられたのです。

 

そうして、たくさんいる本部の同僚とやり取りする中で

私は、友人の仕事に信頼を置くようになりました。

 

そんな友人は、本部での競争試験を受けて、

見事、狭き門を突破。

 

3年前に昇進し、新しいキャリアの道を歩んでいて、

仕事で接することはなくなっていました。

 

でも、時々メッセージをくれるときは、

いつも私のことを聴いてくれます。

 

「元気にしてる?」

 

「最近調子はどう?」

 

地震大丈夫だった?」

 

自分のことは、まったくと言っていいほど、

自分から話さない。

 

私が

 

「最近のアップデートは?」

 

って聴いても、

 

「特に変わったことはないよ」

 

とだけしか返事は、こない。

 

でも、少し時間をかけて聴いてみると

自分の近況を少し話してくれる。

 

今日も、最初は

 

「特にアップデートできることはないよ」

 

そう言っていたけど、聴いてみると

 

本部職員の信用組合の取締役にも選ばれたとのこと。

 

そんなビッグニュースがありながら

特にアップデートできることはない、なんて。

 

「いつも思ってたけど、

あなたは自分のことをほとんど話さない。

たとえ素晴らしいニュースや功績が評価されても。

前から思っていたけど、あなたは、本当に謙虚な人ね」

 

そう伝えると

 

「いいえ。それは、あなた。

あなたは、礼儀正しくて丁寧で、謙虚で、人に敬意を持って接する人。

それは、あなたの使う言葉からわかる。

それに、会ったときのあなたの振る舞いからね。

あなたが友人でいてくれて、私はLuckyだわ」と。

 

思いがけない友人としての最高の言葉。

 

ありがとう。

 

そんな風に思ってくれていたなんて。

 

でも、不思議。

 

それは、そのまま

私の言葉でもあるから。

 

同じように相手のことを想える。

 

そんな関係をつくってくれて

 

ありがとう。