部屋を片付けて、いつもの
お花屋さんへ、花を買いに行く。
長屋の一角、2坪ほどのちいさなお花屋さん。
扉を開けると、中はよく冷えている。
「こんにちはー」
あれ?いない?
すると、お総菜屋さんがあった
隣の部屋から、おかあさんが出てきた。
「あら、こんにちはー」
お総菜屋さんが移動して、
隣も借りたいって言ってたけど、
借りれるようになったんだね。
息子さんが、その部屋の模様替えの
大工仕事をしている。
「今日は、あんまり花がなくてねー」
ほんとだ。今日は、種類も色味も少ない。
ぐるっ見渡すと、奥に私の好きな紫陽花らしき花がある。
「あれ、もしかして紫陽花ですか?」
「そうなんだけどね。中がちょっとよわくなってて」
すると、息子さんが後ろから、
「それ、あかんで」
あかんで、っていうのは、
売りものにならないってこと。
というわけで、
大輪の紫陽花の花を2本、
プレゼントしてくれた。
心地いい風がたなびく窓辺に
爽やかな黄緑色の紫陽花がきれい。