清々しい朝☆

 

自宅勤務が始まってから、

組織で、バディシステムなるものがつくられた。

 

登録したい人が

自分の仕事の内容と

カンタンなプロフィールを書いて

登録する。

 

すると、本部が

バディとなる相手のメールアドレスを

送ってきてくれた。

 

そのメールには、

 

まず自分のバディと連絡を取って、

それからビデオコールをやってみましょう。

 

そのときに、アイスブレーカーとして

今住んでいる地域はどんな状況か、

家族はみんな元気かどうか

このあと世界はどう変わると思うか

などを話してみては?

とのガイダンスもついていた。

 

初めての試みで、丁寧なフォローだ。

 

早速、私のバディとなったマリアンナにメールを送って

ビデオコールを設定した。

 

彼女は、3月1日にジュネーブに着任したばかりで、

いきなり自宅勤務から第一日目が始まったので、

まだ職場の誰とも直接会ったことがないと話していた。

 

やさしい雰囲気をまとった

ウクライナ人の彼女は

ブロンドの髪が美しい

気さくな明るい女性だった。

 

初めてなのに、

楽しくて、つい話が長くなった。

 

ヨーロッパ地域にプロジェクトを持たない私たちのオフィスは、

ヨーロッパ地域のプロジェクトコーディネータの

彼女と直接、仕事をすることはない。

 

仕事以外で定期的に連絡をとる。

 

筆不精の私には、

ちとハードルが高い。

 

なんて書いたらいいんだろう?

 

あーでもないこーでもないと考えた末、

私は、最近のお気に入りの写真を送ることにした。

 

私がメールを送った翌日

朝メールを見ると、マリアンナから

返事が届いていた。

 

わぁ☆

 

一瞬にして、目の前に

春の光に輝く新緑の風景が広がった。

 

彼女は、今住んでいる場所のバルコニーの下の庭にある

ライラックのブッシュの写真を送ってくれていた。

 

ライラックは、彼女の好きな花らしく、

夕方にほっと一息、バルコニーに出ると

ライラックの花の香りがあたりに満ちていて、

とてもしあわせな気持ちになるのだという。

 

彼女の今のお気に入りの写真だ。

 

遠く離れたスイスの街の

 

光と

 

風と

 

香り

 

を感じた

 

清々しい朝となった。

 

f:id:Hikokigumo:20200504202920j:plain