あなたの初心を思い出させてくれるものは?

 

レアと初めて出会ったのは、

私が9年前に初めてナイロビに行った時だった。

 

みんなから慕われていた人の定年退職のお祝いランチ会で、

たまたまテーブルが一緒になった。

 

彼女は、働き始めてまだ3か月経ったところで、

後に、私がいつもやりとりしている人の下へ

配属されていたことを知った。

 

しばらくして、いつもやり取りしていた相手が

異動になり、レアと直接やりとりするようになった。

 

彼女のメールは、いつもクリアで的確で、

私が必要なもの+αを提供してくれた。

 

そして、どんな困難な場面でも笑いに変える

彼女の言葉は、いつもポジティブでパワフルだった。

 

ありがとう

 

と言うと、

 

「あなたをサポートするために

私はここにいるのよ」

 

よくそう言った。

 

彼女は、その後

いろんな部署から引く手数多となり、

直接仕事をすることはなくなった。

 

それでも、私がナイロビに出張のときは、

一緒に食事をし、彼女と笑い合うのが楽しみだった。

 

ところが去年の出張の時は、

彼女の休暇中で会えなかったのだ。

 

そんなこんなで、

昨日、久しぶりにお互いの近況報告ができた。

 

彼女は、3人の子供を育てながら、

大学の修士課程を修了し、

その後、組織から特例の許可を取り、

ナイロビ市内の夜間の大学で、

学生に経営学を教えていたのだが、

それを一旦、中断し、

博士課程に進んだのだと言う。

 

テーマはなに?

 

と聞くと、

 

「若者へのエンパワーメントとリーダーシップ」

 

らしい。

 

彼女にピッタリだ。

 

ますます自分の望む道を歩んでいる姿と

いつものおもしろくてパワフルな彼女の言葉に触れ、

私の大切な初心を再び思い出すことができた

うれしい金曜日の夕暮れの時間となった。