仕事の範囲、決めていませんか?
「大丈夫ですよ」
先日、半日の休暇が取れ、企業に送るアンケート調査の
送付準備を大学でしていた時のことです。
大量印刷をするための、原本を印刷してもらうために、
アンケート調査の元データを教務の方に送りました。
通常なら、教務の方に2部の原本を印刷して頂き、
あとは、2台のコピー機を使って、学生が大量印刷をかける流れ。
つまり、教務の方にお願いするのは、2部の原本印刷のみ。
ところが、その教務の方は、
短時間でアンケート内容にすべて目を通し、
これまでの経験から、
ここはこういう表現ではどうですか?
こういうデザインではいかがですか?
と提案してくれるのです。
そして、私の確認をとってから、
あっという間に修正をかけてくれました。
その最終版から原本を印刷してもらい、
さぁ大量印刷というときになって、1台のコピー機にトラブル。
ところが、就業時間を過ぎての作業になっても、
「大丈夫ですよ。」
「あと1時間やって様子見てみましょうか」
と、にこやかに応えてくれます。
そして、「この生協のクッキー美味しいんですよ」と
ホットティーとクッキーの差し入れ。
疲れた身体と心にしみわたりました。
結局、200部ほど足らずに終わったアンケート調査の印刷も、
発送日までに、その教務の方が、仕事の合間に間に合わせて
くれていました。
一緒に手伝ってくれていた大学院生の子に聞くと、
大学院の教務は、その人でまわっていると言います。
「原本の印刷2部」の依頼に対して、
その奥にある依頼者の最終的な目標を、
依頼者と一緒に見て仕事をする。
ひるがえって、
自分の仕事の範囲を決めてしまっていないか?
心動く仕事に触れ、改めて、自分の仕事を振り返る機会になりました。