すべてが感謝

 

昨日、博士論文を提出しました。

 

長い間、悩んでいて、まったく進まなかった論文。

 

博士論文を出す前に

必ず合格しなければならない論文が1本。

 

それを、博士課程の1年目で早々に合格してから

まったく研究が進まなくなった。

 

もちろん、研究だけのせいじゃない。

 

いろんなことを悩んでいた時期でもあったから

そんなことも重なって、それから3年

まったく進まなかった。

 

ところが、去年の6月1日に、今年博士論文を出すと決めてから

ほんとに少しずつ、錆びついていた歯車が

まわり始めた。

 

最初は、ほんとに

ゆっくり。

 

かすかに光が差し込んできた

ほこりのかぶった、ひっそりとした風車小屋で、

錆びついた歯車が

音を立てて、軋みながら

ゆっくりとまわり始める。

 

少しずつ、少しずつ。

 

そうして、ようやく、風車が回り始める。

 

時間がかかった。

 

だけど、この2か月。

 

博士論文で必ず通る道、と言われていた

道をすべて経験した。

 

人より短かったかもしれないけど、

すべてが凝縮されていた。

 

落ち込んだり、

 

焦ったり、

 

不安になったり、

 

まったく頭が働かなくなったり。

 

今は、そういうこともひっくるめて

すべてが瞬くようにきらめく瞬間。

 

ただただ感謝しかない。

 

今まで生きてきた中で

確実に、特別な時間。

 

この時間を一緒につくってくれたこと

この時間をこんな風に感じることを

教えてくれたこと

本当に、ありがとう。

 

毎日、聴いてくれて

毎日、ゴールをイメージさせてくれて

毎日、励ましてくれて

毎日、笑顔をくれて

毎日、やさしい声を聴かせてくれて

 

本当にありがとう。

 

そして、なにより

 

私の錆びついた歯車が動き出すように

 

丁寧に、丁寧に

 

錆を取っていってくれたこと。

 

あなたが少しずつ、少しずつ

錆を取っていってくれたから

毎日、丁寧に、油をさし

磨いてくれたから

このかけがえのない

宝物の時間を感じとることができました。

 

明日から、

私の経験した特別な時間のこと

少しずつ、書いていこうと思います。