かしこい雨

 

 

「ゆうべの雨は、かしこい雨だ。

 

夜降って、朝やんだ。

 

ゆうべの雨は、かしこい雨だ。」

 

 

94歳の叔母が、当時、小学校の校長先生だったお父さんが

 

全国の作文発表会で、印象に残った作文として

 

よく言っていたと教えてくれた。

 

 

「かしこい」って「賢い」って書きます。

 

 

「かしこい雨」

 

 

遠足か何かがあって、でも天気予報では、明日は雨。

 

楽しみにしてたのに、

 

「あ~あ、行けないんだろうなぁ」

 

って、てるてる坊主を軒下に吊るして

 

眠りにつく。

 

ところが、朝起きてみると、

 

雨がやんでる!

 

やったー!みんなと遠足に行ける!

 

そんなときに、出てきた言葉。

 

「かしこい雨だ」

 

きっと、雨を褒めてあげたかったんだろうな。

 

叔母や叔父とそんな想像をして、

 

その作文を味わいました。