カリスマ美容師と呼ばれるワケ ~その究極の理由~
マサさんが先月、執行役員になった。
現場から執行役員になったのは、
マサさんが初めてなのだそう。
しかも、最年少の執行役員。
そんなこともあってか、来週、
ようやく2か月半ぶりのお休みを取れるのだと言う。
「でも、久しぶり過ぎて、
朝、お墓参りして、
実家近くの弟の整体で、体を整えてもらって
その後、戻ってきて
巨人戦のシートをとってくれた社長さんと
野球を見たら、あっという間に終わっちゃいそうです」
と言って笑う。
ときどき、お墓参りされるのですか?
「1か月に1度は、必ず。
時間があれば、月に2,3回行きます」
千葉に実家があるマサさん。
「3時間あれば、行き帰りの1時間ずつで行ってこれるので、
朝5時に出て、父親にいろいろ話して帰ってきます」と。
マサさんの実家も、従業員を抱える美容室。
でも、お父さんは20数年前になくなったのだという。
小さい頃から、お父さんの仕事を見ていたから、
プロボクサーから転身して、
独学で、20代半ばからの遅いスタートにも関わらず、
今のマサさんがあるという。
「両親には、感謝しかないので。
いろいろ話して帰ってきますね」
あぁ
この人にして、このこころの在りよう。
言葉をなくした。
マサさんのような人に
髪をしてもらえることが
とてもしあわせだと思った。
カリスマ美容師たる所以。
それは、
自分のカリスマを
いつまでも大切にし続けるこころ。
それが究極の理由なのかもしれない。