リリーが思い出させてくれたこと

 

自宅勤務が始まってから

組織が作ったバディシステム。

 

ローテーションで、3か月前に

私のバディが、ジュネーブのマリアンナから

ナイロビのリリーになった。

 

お互いに年末年始の休暇を経て

今日は、久しぶりに話をしようということになった。 

 

クリスマス休暇はどうだった?

 

彼女が2週間のクリスマス休暇を取って

モンバサのビーチでリラックスするというのは知っていた。

 

だけど、ビーチに行ったのは4日間ほどで、

あとの4日は孤児院に行っていたのだと言う。

 

たくさんのクリスマスプレゼントを持って、

一日中子供たちと遊んだり、お話ししたりして過ごし、

4つの孤児院を訪問したのだと言う。

 

孤児院を訪問するのはずっとしてるの?

 

「そうね。大学の時に孤児院で育った友達が言い出して、

それから毎年、訪問してる」

 

二人で?

 

「ううん、友達10人で行くのだけど、

もっとたくさんの人の想いを持っていくの。

プレゼントをしたいという人はたくさんいる。

 

だけど、その人たちは孤児院に行かないから、

私たちがプレゼントを受け取って、

子供たちに届けるの」

 

ものすごく感動した。

 

話をしているうちに、涙が出そうになった。

 

彼女は、仕事をしながら

夜は大学院の勉強をしている。

 

そして、今日、

13歳の姪と二人暮らしだと知った。

 

はっきりとはわからないけど、

たぶんリリーは30歳前後。

 

「私たちのしたことを

誰かがよろこんでくれるって

しあわせなことだなって思うの」

 

彼女の少しはずかしそうな

はにかんだ笑顔。

 

考えさせられた。

 

否が応でも

自分のことを振り返らなければならなかった。

 


私がまだできることはなんだろう。

 


リリーが思い出させてくれた大切なこと。

 


そのために私ができること。

 


しばらく考えてみたい。