海の幸をいただく
私の実家の目の前には、海がある。
家の塀から5mもすれば海だ。
小さい頃は、ランドセルを家に置くやいなや、
網をもって、小さなエビやカニ、
近くを浮遊する小さなコウベやイワシ、アジを
すくいに、家の前の海に駆け込んだ。
高学年になると、祖父が竹でつくったサビキの釣り竿を借りて
イワシやアジ、小さなサバを釣った。
シーズンになると、エサをつけなくても
釣り糸を投げ込むだけで、一気に4、5匹の
イワシやアジが釣れるのが、ものすごくおもしろかった。
バケツもあっという間に
釣った魚でいっぱいになった。
釣った魚を井戸端でさばいて、晩ご飯。
自分の釣った魚が、食卓に並ぶから
気合も入った。
今日は、近くの漁師さんが漁に出て
お福分けを持ってきてくれた。
約45㎝もある見事な鯛。
桜色のでっかい鯛を眺めながら
そんなことを思い出した。