「足りない」からこそ活きる
資源があるから、大企業は、中小企業より、いろんな取り組みができる、よく言われますね。
CSRの世界もそうです。
本業で利益を上げながら、自社の資源を使って社会に貢献する。
資源に余裕がある大企業だからできるんだ、限られた資源しかない中小企業には難しい、
当然のことのように言われます。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
人口およそ1600人の、四国一、過疎化が進んだ町であり、人口の半分以上が65歳以上という
そんな上勝町が、リデュース、リユース、リサイクルで、2020年までに廃棄物をゼロにする
「ゼロウェイスト宣言」を日本で初めて2003年に採択しました。
そのため、上勝町では、日本で一番多い45種類のゴミの分別を行っています。
また、上勝町は、もしかすると、こちらの方で知っている方が多いかもしれませんが、
日本料理に添えられる葉っぱ、”つまもの”のビジネスで大成功を収め、その成功を担っていたのが
上勝町の高齢者の方々であり、カンブリア宮殿や数々のメディアに取り上げられたことで
記憶されている方も多いかもしれませんね。
つまものビジネスにおける上勝町のマーケットシェアは日本国内で80%、近年は
海外からの需要も高まり、輸出もしています。
過疎化と高齢化。
通常、自治体にとっては2重苦と考えられる2つの問題を抱える小さな町、上勝町が、
「日本で初めて」のゼロウェイスト宣言を採択し、「日本一」多い45種類のゴミの分別をし、
日本のつまものビジネスの80%を占めている。
上勝町の取り組みを見ていると、小さいから、資源が乏しいから難しい、と言えるでしょうか。
むしろ、人口が少ないことで団結力が生まれやすいことを活かし、高齢者が多いことを活かした
取り組みを行った結果、数々の「日本一」が生まれ、国内外から注目されているのです。
もし、あなたが、「私には、ここが足りないから、〇〇できない」と思っているなら、
もし、あなたが、「私には、足りないことだらけ」と思っているなら、
「足りない」ことを活かす方法を考えてみませんか?
まずは「足りない」と思っていることを、ポジティブな言葉に置き換えてみましょう。
人口が少ない ―>団結力が生まれやすい
のように。
すると、「足りない」ことが、あなたを活かす方法を教えてくれるようになるでしょう。